1988年、マルタン・マルジェラが自身の名を冠して立ち上げたブランド『Maison Martin Margiela』。
創設者のマルタン・マルジェラはファッションの歴史に大きな影響を与えたデザイナーの一人と言われており、彼がデザインを手掛けていた頃のアイテムは数年前から中古市場の高騰が続き、一部のアイテムには数百万円の値がつくこともあります。
既にマルタン・マルジェラは自身のブランドから退いていますが、彼が手掛けていた頃から展開されているアイテムのいくつかは現在も定番として継続で販売されており、Martin Margielaのアイコンとして男女問わず幅広い年代から愛されています。
その中でも、不朽の名作と言われているのが和装の足袋をモチーフとした「足袋ブーツ」。
つま先が2つに分かれているのが最大の特徴で、最近ではスニーカータイプやフラットシューズタイプなど様々なバリエーションで展開している人気のシリーズです。
しかし、残念なことにその人気に肖ろうとフリマアプリを中心に偽物が増えてきているのをご存じでしょうか?
今回はMaison Margielaの定番、「足袋ブーツ」の偽物の見分け方をご紹介させていただきます。
足袋ブーツの歴史
足袋ブーツの歴史はMaison Martin Margielaの歴史でもあります。
というのも、Maison Martin Margielaのデビューコレクションのランウェイで最初に登場したモデルが履いていたのが足袋ブーツでした。
従来のブーツとは異なるその奇妙な佇まいは圧倒的な存在感を示し、観客の注目を集めました。
2度目のショーとなる1989年秋冬のコレクションでも足袋ブーツは再び登場。
当時は新しい型を作る予算がなかったため靴が必要ならば足袋を作るしかなかったそうですが、これが結果的に功を奏し、Maison Martin Margielaのアイコンとして周知され、どんどんと需要が増えたそうです。
以降も足袋ブーツは定番として継続で展開されており、現在では色や素材など様々なバリエーションがラインナップされ、多くのファッショニスタから愛されています。
足袋ブーツの偽物を見分けるための3つのチェックポイント
マルジェラに詳しい方や、足袋ブーツを既にお持ちの方ならば画像をみただけでも判別できるかもしれませんが、初めて買う方にはなかなか困難だと思います。
また、オークションやフリマアプリは個人が価格設定をしているため相場よりも安く出品されているからといって一概に偽物であるということは断言できません。
では、正規品と偽物ではどこが違うのかみていきましょう。
全体のシルエット
左が偽物、右が本物です。
大きな違和感はありませんが、よく見ると偽物は履き口の部分が少し広がっているように見えます。
また、画像では少し分かりにくいですが、横から見た時のソールの厚みに違いがみられます。
しかしこれだけは偽物と判断することが難しいため他の部分も加えてチェックしましょう。
アウトソール
左が偽物、右が本物です。
色は撮影環境が影響しているので判別材料にはなりませんが、注目すべきは「フォント」と「マーク」。
フォントについては偽物のほうがやや縦に長い印象です。
そして、「マーク」というのは、偽物の画像中央上付近にある「↓」と右下の「図形」のようなもの。
アウトソールにこういったマークがあることは絶対にないので、もし「矢印」や「図形」がプリントしているものがあったら偽物だと思って間違いありません。
付属品
最後にチェックポイントは、付属品。
左が保存袋、右が箱ですが、実はどちらも〝偽物〟です。
本物の付属品はこちら。
見比べれば一目瞭然ですが、箱はロゴの色が異なります。
また、注目したいのは保存袋の形状。
偽物はロゴがプリントされた巾着型ですが、本物は入れ口にゴムが入ったベレー帽のような形です。
ロゴが入った保存袋はマルジェラの歴史上存在しないものなので、ロゴが入っているから本物と思わずに気を付けてください。
他にもインソールのロゴや内側についているプレート状のフックの形状、フックをかける紐など、細かい見分け方がありますが、偽物はそういった細かい部分を撮影せずに出品していることが多いため、今回は分かりやすい部分をご紹介させていただきました。
オークションサイト・フリマアプリで購入する際の注意点
出品者の評価
まず確認すべきは出品者の評価。
偽物を出品しているIDの多くは新規のアカウント、または評価が10以下であるケースが非常に多いです。
しかし、評価が高い出品者でも偽物であることを気づかずに出品していることもあるため、少しでも不安に感じたら納得のいくまで質問したり、購入を控えましょう。
サイズ違いの在庫がある
定価を上回る取引価格でもない限り同じ商品のサイズ違いを所持しているのは不自然です。
説明文に各サイズの在庫がある旨が記載されている商品は購入を控えてください。
価格
偽物の多くは中古相場の2~5割ほどの価格で販売されています。
オークションやフリマアプリは個人が価格設定をしているため相場よりも安く出品されているからといって一概に偽物であるということは断言できませんが、新品であるにも関わらず相場よりも大幅に安価な場合は要注意です。
大手のリユースショップで購入する場合でも注意が必要
全国展開しているような大手のブランド買取店でも偽物が出品されており、今回使用した偽物の画像も某大手買取店で実際に出品されていたものです。
意図的に販売しているという可能性は限りなく低いですが、買取店によっては担当者の知識が乏しく、誤って買取をしてそのまま販売されてしまうケースも稀にあるため「有名なお店だから大丈夫」と思わずに今回ご紹介したポイントを確認するようにしてください。
Maison Margiela(メゾンマルジェラ)の売り買いは知識の豊富なお店で
今回ご紹介したポイントを押さえれば中古で買う際も安心してお買い物ができると思います。
しかし、年々偽物もアップデートされており、一部のブランドのおいては熟練のバイヤーでも見抜くことが困難です。
また、オークションやフリマアプリでは画像のみで判断するしかないため少しでも不安に感じた場合は購入を控えましょう。
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